数年前になりますが、イギリスを一人旅してbed and breakfast(ビーアンドビー・B&B)を利用しました。
予約はbed and breakfastの全国版ガイドブックで見た番号に直接電話をかけました。
一般的な日本の民泊がどういう経路でゲストを募るのか知りません。
Airbnbはきちんと登録した家に泊まるので安心な方だと思います。
ペンションに近いところもありましたが、本当に自宅の一室に泊まる感覚のところもありました。
どちらも快適ではありましたが、ホステスがお母さんで、親切な息子さんややさしいおじいさんが出てきたお宅の印象は忘れられません。
庭に野生のウサギやフクロウが訪れました。
これはイングランド東部で、バスの便も僅かな田舎のことです。
bed and breakfast(ビーアンドビー・B&B)とは?
ベッド・アンド・ブレックファスト(bed and breakfast)とは、イギリスをはじめアメリカ・カナダ・アイルランド・ニュージーランド・オーストラリアなど英語圏の国にある小規模な宿泊施設です。
bed and breakfastの名の通り、宿泊と朝食の提供を料金に含み、比較的安い料金で利用できるのが特徴です。
ドイツやイタリアなどではペンションという位置づけで認識されています。
日本では、民間人が所有するイギリスの宿泊施設として認識され、airbnbとは区別し「B&B(ビー・アンド・ビー)」と呼ばれています。
airbnbはトラブルもあるけれど
しかし、宿泊業務のプロではなく、一般人がちょっと余った部屋を貸す程度の心構えでは、トラブルが起きても不思議はありません。
実際、アメリカでこのシステムを使おうとしたスキー客の女性が、アジア人だからという理由で断られて問題になったようです。
また、宿泊が若者多目になると、居酒屋やコンビニを利用して、その家でみんなで友達のように盛り上がることもあるようです。
もしも周囲が普通の住宅街であれば、彼らに悪気がなくても警戒する住人が出てくるかも知れません。
ホストは、自宅に「友人のように」ゲストを泊めますが、来た当初は友人未満の外国の他人です。
家に滞在中の彼らの行動にどこまで責任を持てるのでしょうか。
また、昨今の災害の多さを考えたとき、余り言葉が自由でない彼らをどこまでお世話できるのでしょうか。
民泊はまだはじまったばかりで法律が追い付かず、偏見が強まって、せっかくの貴重な体験までも潰されてしまう危うさがあるようです。
しかし個人的には、短期間でホームステイや移住の気分だけでも味わえる民泊はあって良いと思います。
ツアーに参加して観光地を回るだけの数日間を旅と呼んでいた時代は過去のものであり、ネットで世界が狭くなったように、旅のスタイルはもはやかなり自由です。
多くの日本人は、旅というものについて認識を改めるときかも知れません。
観光で誰でも来てくださいと言いながらいざ来たら柔軟な対応が出来ないのでは、差別で宿泊を断ったホストと同じでしょう。
これからは、ホテルで相応のサービスを受けたい人はホテルに行けばいいし、民泊で誰とでも馴染みたい人には希望の滞在ができるように、受け入れ態勢をキッチリと整備すべきです。