Airbnbが引き起こす家探し難民問題。カナダの有名なスキーリゾート地にて

ホスト・オーナーの話

私は今、カナダの有名なスキーリゾート地に住んでいます。

ここでも年々Airbnbの利用者が増えてきていますが、

それに伴い、この土地で暮らすローカルたちの家不足が深刻な問題になっています。

世界有数のスキーリゾート地なので、スキーやスノーボードのインストラクターなど、

冬だけこの町に働きにくる季節労働者も多く、

特に冬に関しては、以前から家を探すのがとても大変でしたが、

Airbnbの登場でその問題がさらに深刻化しています。

Airbnbを始めるために、お金持ちが周辺の家をどんどん買い占めたり、

普通に家を貸すよりもAirbnbの方が儲かると気付いた家のオーナーたちが、

長年住んでいた人達に出ていくよう宣告したり、といった事が多発しているのです。

家を出ていかなければならなくなった人たちは、次に住む家を見つけることができず、

住み慣れた場所から引っ越さなければいけなかったり、

ユースホステルに滞在し続けたりと、本当に家探し難民であふれています。

地元の新聞には20年近く住み続けた家のオーナーから出ていくように言われ、

家探し難民に陥り、最終的にはこの町を出ていかなければいけなくなった人の記事が載っていました。

今、あまりに問題が深刻化しているので、Airbnbを規制するように求める署名運動も行われています。

私は、幸い家を見つけることができましたが、家を見つけるまでの間はすごく不安で夜も眠れませんでした。

Airbnbは、貸す人や観光客にとってはとても便利で、お互いの需要と供給がマッチしている画期的なサービスだと思います。

ただ、その裏で、私が住んでいる町のように、

もともとこの場所に住んでいる人や、住みたいと思っている人たちの住む場所が不足し、

家探し難民に陥っているという事実があることも是非皆さんに知って頂きたいと思いました。