airbnb民泊業者と日本の住宅事情から見直されつつある「古き良き家」

ホスト・オーナーの話

2017年現在、日本ではようやく民泊という概念が根付き始めて、

今までAirbnbのリスティングが出てこなかったような場所にも少しずつリスティングが増え始めてきました。

筆者自身も海外の旅行先で幾つか民泊経験があります。

最初はAirbnbではなく、別のサイト経由で借りた宿がそうでした。

周辺のホテルやB&Bよりも安く、かつキッチンも付いている宿で、

ホストの方も最初の案内からとても親切にしてくださって、

周辺地域の情報とともに「困ったらいつでも言ってね」とメールを下さって、とても好印象でした。

後に調べると、そこは民泊専門の会社が経営している宿で、筆者が宿泊したカナダを始め、

多くの国で民泊業者という形でリスティングがあるのを知りました。

当時の日本には、民泊を業者がするという概念の所が少なく、

あくまで個人の副収入くらいの概念でしたので、国によってここまで違うのかと衝撃を受けました。

中には、現在の日本と同じく、既存・新規のホテルや旅客業を脅かすとして民泊事業をある程度規制して、

収益を抑える国もありますが、筆者はその動きに疑問を抱いています。

現代の日本の抱える問題の一つに空き家の活用があります。

空き家を活用するのに、民泊はとても有効です。

たとえ物件の持ち主がその土地に住んでいなくても、民泊業者を立ち上げ、

リスティングの管理とともにそれらの物件管理をすれば、ある程度ホテル不足解消や、

周辺地域の治安の改善にもなると考えています。

地域によっては、シルバー人材センターのような所にお願いするのもいいと思います。

また、現代の日本の住宅の特徴として、実際に住むには2LDKから3LDKあたりの選択が半分ほどを占めますが、

空き家となっている物件は昔ながらの日本家屋の作りのものが多いです。

そういった古き良き物件を活かすというのも、民泊の可能性としてあるのではないでしょうか。

主に地方の地域によっては、観光名所が少ない箇所もありますが、その事実とは裏腹にその地域の民泊がやけに多くのレビューを獲得しているものもあります。

旅行者の中には、古き良き「普通の」日本を求めてやってこられる方も多いということです。

日本の旅行・建築業界ともに、古くなったら壊してその時のトレンドで新しく建ててという繰り返しですが、

民泊をきっかけに少し日本の住宅事情を考え直すいい機会になればいいな、と考えています。

実際、海外のリスティングの中には築100年の物件の管理者がいち早くスーパーホストになった例もあります。

その地域に昔から根づく住居をそのまま活かした成功例です。

日本でもそれに近いことは十分に可能だと思います。