以前一週間程滞在していたフランス人男性ゲストの話です。
彼はもともと私のところのゲストではなく、友人の物件に予約し滞在していたゲストでした。
彼は友人宅でも一週間程滞在していたのですが、とにかくクレームや注文が多く、
友人はほとほと手を焼いていたそうです。
例えばこんなクレーム
宿泊代もとことん値切り、布団の質が良くない、インテリアが良くないだの、
そこはうちの家のことなんだからほっとけよという部分まで、
とにかく何かにつけて口を出すタイプ。
しかもそのゲストが来てからというものトラブルがひっきりなしに起こったようで、
ガスがつかなくなるとか、冷蔵庫のコンセントが抜けているだとか、
あげく布団にダニが発生するとか(しかも奇妙な事に被害に遭ったのは後にも先にも彼のみで、
その後一切クレームはないそうです・・・)
ある日彼が電器屋でパソコンを購入したら、何故かそのパソコンが起動せず
(どうやら店舗側のミスだったようですが)日本語が話せない彼の代わりに友人が店舗に電話したそうです。
新しいものと交換するので、申し訳ないがもう一度来店してほしいという店舗に対し、
電車代を使うのが嫌だ、何とかしろと伝えてくれと食い下がる彼。
クレーマーゲストが来た経緯
その後彼からもう一週間延泊したいという要望があったのですが、
友人はこの一件でげっそり疲れ果て、これ以上は面倒見きれないとのこと。
そこで当時部屋があまり稼動せず困っていた私が友人に声をかけ、
彼と交渉した後、延泊分はこちらに滞在して頂いた・・・という流れだったのです。
友人から前評判は聞いていたので、覚悟はしていました。
彼はとにかく物事をストレートに発言するので、敢えてこちらもそのように接してみることに。
あまりにも腹が立った時にははっきり言い返し、口喧嘩もしてみました。
すると、自然と深く話し合う機会が増え、だんだん彼も自分の事を話してくれるようになりました。
いつもクレームや意見をはっきり言うのは、それによって物事が良くなるきっかけになるかもしれないと思うから。
細かいところまであれこれ言ってしまうのは、昔親がとても厳しく自分を育て、
多分その名残が残っている、自分でも良くないとは思っているということ。
話しているうちに、実は根はいい人なのだということが分かってきました。
それが分かってから、衝突が多かった私達の関係は良好になっていき、
チェックアウトした後でもたまに連絡を取り合う、とてもいい友人になりました。
ただ、あれだけ細かいところまでクレームが多いわりに部屋の使い方はとても汚かったので、掃除が大変でした。
しかしながら、また来てほしいと思っている自分がいます。